ダイエッターNのつぶやき

管理栄養士の実務の話とヨガと雑談

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現役管理栄養士が語る、管理栄養士のやりがい

今日は管理栄養士のやりがいを、現役管理栄養士の私が語りたいと思います。

これから管理栄養士になりたいと思っている学生さん、管理栄養士養成校に通っていて就活をする方、転職考え中の管理栄養士さんなどの参考になれば嬉しいです。

まず最初に、私の勤務経験は以下の通りです。

・給食会社勤務(栄養士業務のみ)

・自立型の高齢者施設(栄養士業務のみ)

・療養型病院

老人保健施設

急性期病院においてのやりがいは語れないので、最先端の栄養管理に対するやりがいは語れませんが、多くの管理栄養士が働いているであろう、給食の現場や高齢者施設のやりがいは語れます。

卒業しても、大きい急性期病院に行く同期は少なかったので、私みたいなのが管理栄養士のボリュームゾーンかと…!

大前提として。美味しかったよ、の一言は管理栄養士のやりがいの一部でしかない

管理栄養士と栄養士と調理師の違いを書いた記事でも述べましたが、管理栄養士の仕事は給食を作るだけではありません。給食を管理する仕事は管理栄養士の仕事のごく一部でしかないのです。

 

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 管理栄養士の仕事のメインは、「栄養管理」です。現在、厨房の仕事は外部業者に委託している施設が多いので、給食管理は業者の仕事であり、給食業者の管理をするという名の給食管理が「施設管理栄養士の仕事」。

 つまり、施設管理栄養士の仕事のやりがいに「美味しかったよ」は滅多に入ってきません。作っているのも献立を立てているのも業者さんです。

 現在の日本の栄養課題は、「低栄養」。まだこの業界に入っていない人は知らないかもしれませんが、今、管理栄養士が主に向き合っている課題は、「食べられないことによる低栄養」の栄養管理。

 やりがいを話す前に、まず、管理栄養士のおかれている状況をお話しておきました。

療養型病院&老健で管理栄養士として「栄養管理をしたとき」のやりがい

まずは、療養型病院&老健で栄養管理をしたときのやりがいをお話します。

ADL(自立度)が上がった(歩けるようになったなど)とき

高齢者施設の管理栄養士の仕事は、利用者様の栄養管理です。私たちは栄養改善が目標ですが、相手は「栄養改善がしたい!」と言っていることは少ないので、管理栄養士が注目されないこともしばしば。

 利用者様やご家族様は「また歩けるようになりたい」「トイレさえ自分でいければ在宅で介護をしてあげられるのに…」「家の前の階段を三段上がれたら、家に帰れるかな…」などという悩みをもっていることが多いです。

一見、これらは管理栄養士の仕事とは無縁にみえます。リハビリ、理学療法士の仕事っぽいですよね。

 でも、重要なことがあって。体を支える骨も筋肉も、栄養なしでは維持できませんし、筋トレをしても栄養がなければ意味がない。

 つまり、私の仕事は、利用者さんが目標とするレベルまで生活の自立度をあげることを、陰ながら支えているのです。

 食事が食べられなければどんどん痩せていきますから、痩せないように栄養をどうやってとってもらうか…食欲がない利用者様の栄養管理はほんとうに複雑です。

食欲がなくてどんどんやせ細っていく利用者さん、でも、それを食い止めるために栄養摂取をしてもられるように工夫するのが私も主な仕事。というか栄養量を確保してもらうのが使命。

利用者様がメインに考えている目標を達成されたとき、それを陰ながら支えられたということに、私はやりがいを感じでいます。

 

検査データや体重の改善がみられたとき

管理栄養士が低栄養の管理を行う場合、体重や血液検査などのデータをみます。この検査データで低栄養だな、貧血だな、糖尿だな、腎臓が悪いな…などを判断してすすめるのですが、数字の改善がみられたときは、ガッツポーズをしちゃいます。

利用者さんの生活全般がより良いものになるための栄養管理なので、データをみるだけでなく、利用者さん本位の栄養管理をしなければなりません。が。データが改善したときは、とっても嬉しい。客観的に認められたような喜びを感じます。

もちろん、栄養管理は管理栄養士だけで行っているわけではありません。

食事を食べるときの環境は、姿勢はPT(理学療法士)、食事動作はOT(作業療法士)、嚥下はST(言語聴覚士)、毎日の食事は、看護師や介護士さんが支えてくれています…!

管理栄養士はそういった環境を考慮しつつ、利用者さんが摂取できている栄養量をみて、それが適切かどうかを判断して、総合的に栄養管理を行うのです。

 

でも、やっぱり栄養管理の中心にいるのは管理栄養士。

そして、栄養状態が客観的なもの、つまり検査データが改善されたら、腕の見せ所やったな!とやりがいを感じるのです。

 栄養管理をするにあたり、管理栄養士だけで利用者さんを支えるわけではないし、栄養量の最終決定権は医師にあるのですが、それでもやっぱり栄養管理の結果、データが改善されたら嬉しいですよ。私はちょっとやったった感を心の中だけで(出てなかったらいいな)感じております。

 利用者さんの目的は栄養改善を中心にまわっているわけではなく、あくまでも支援内容の1つでしかないので、データばかりを追いかけていてはいけないけれど、ガッツポーズはしちゃいますよ。

 

体重が落ちなかったから、体重が増えて筋肉がついてきたから歩けるようになるのです。歩けるようになった!はリハビリだけの力ではありませんから…ね(^^)

 

栄養士業務のみのやりがいは「美味しかったよ!」オンリー

給食会社と自立型の高齢者施設では、給食業務のみをしていました。

管理栄養士としてできる栄養管理はしておらず、栄養士として給食管理だけが仕事でした。

 給食だけと向き合っているときは、やりがいは「美味しかった!」の一言と利用者様の笑顔のみ。たまに職員食が美味しくて、介護士や看護師からほめられた時もうれしかったです。

 美味しい食事を作ることって、調理師が一流だったらすぐできると思われがちなんですけれど、給食は「塩を使いすぎない、油を使いすぎない、予算が限られている」と、制約が多い。しかも、とらないといけない栄養は決まっています。

 その中で全てをやりくりして、やっと聞くことができる美味しい、の一言は、自分を奮い立たせてくれました!

 

最後に

管理栄養士は給食管理も栄養管理もできる資格です。

栄養管理には栄養管理の、給食管理には給食管理のやりがいがあります!

 ぜひ、これから管理栄養士を目指す人の参考になれば、嬉しいなと思います。